保育におけるデータベース活用の可能性 : 附属幼稚園の実践・研究成果を地域で活用するモデルの構築を目指して

2017 
本研究の目的は,広島大学附属幼稚園の研究紀要で作られた「森の自然体験データベース」を電子データとして再編すること,それを保育者が使用した感想から改善点を発見すること,そこから保育におけるデータベース活用の可能性を探ることであった。広島県内の保育者を対象として,Microsoft Excel 形式で作られたデータベースを使用してもらい,その感想を質問紙によって尋ねた。また,保育に関する知識を伝達する際の理想的な方法についても併せて質問した。書籍版のデータベースを電子データとして作り直したことによって,検索や絞り込みといった機能を使うことができるようになり,データベースとしての利便性が高まった。しかし,保育に関する知識伝達の理想的な方法は,会話や体験であるという保育者の認識が明らかになったことから,データベースはそれ単独で知識伝達に使用するのではなく,会話や体験を主軸とした知識共有の機会と併用し,既存の知識をより深めたり,不確かな知識を補強したりするために使用することに,活用の可能性が見出された。
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