原発性胆汁性肝硬変症 (PBC) に特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) が合併した一例
1998
無症候性のPBCにITPが合併した稀な症例を報告した. 症例は62歳の女性. 1992年胆道系酵素の上昇 (ALP 501 U/l, γ-GTP 83 U/l) と血小板減少 (6.0×104/mm3) を指摘されUDCAの投与をうけていたが軽快せず, 1995年には血小板が2万台に減少し入院した. 抗血小板抗体は陰性であったが, PA-IgGの著増 (232.5ng/107cells) よりITPと診断した. ステロイドパルス療法, γグロブリン大量療法, mizoribine投与後, 血小板数が10万/mm3以上に増加し脾摘術が施行され血小板数は正常化した. BCKDH-E2, 0GDH-E2に対応する抗体が陽性であった. 生検肝組織像にてCNSDCが認められPBCのScheuer I期と診断した. PBCとITPの合併は稀であるが自己免疫疾患としての関連が考えられた. ITPと胆道系酵素の上昇に対してmizoribineが有効であったと考えられた.
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