リン化白金中のリン及び白金定量のための濃硫酸又は溶融二硫酸ナトリウム中加熱/塩酸-硝酸の混酸による溶解

2009 
リン化白金(2種類の無機化合物PtP2及びPt5P2から成る試料,金属様光沢を有す)は耐酸性であり,王水を含む酸類には溶解しなかった.しかし,濃硫酸又は溶融二硫酸ナトリウム中で十分加熱した後,塩酸-硝酸の混酸で容易に溶解した.その溶解は次のように2段階で進むことが分かった.まず,リン化白金を濃硫酸又は溶融二硫酸ナトリウム中で加熱することによってリンの大部分が試料から選択的に溶出する.一方,白金は大部分が試料形状を保った状態で溶解せずに残る.したがって,白金だけになった試料は塩酸-硝酸の混酸によって容易に溶解する.つまり,二元系無機化合物であるリン化白金から一方の元素(リン)だけが選択的に溶解する現象が見られた.溶解によって得られた溶液中のリン及び白金を誘導結合プラズマ発光分光分析法で分析した結果,これら元素は試料溶解時に損失することなく定量できた.
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