大腸癌術後11 年に肺転移が出現し切除術を行った1 例

2011 
症例は79 歳,男性。1999 年7 月,S 状結腸癌に対しS 状結腸切除術,D3 郭清術を施行〔ss,n (-),stage II,curA〕。2000 年9 月,肝転移出現に対し肝右葉切除術,胆摘を施行。術後補助化学療法(5-FU 200 mg/日を2 年間内服)の後,3~6 か月ごとのフォローアップを継続していた。原発巣切除11 年2 か月後の2010 年9 月,フォローアップの胸部X 線撮影で右上肺野に小結節陰影が出現し,胸部CT およびPET-CT 検査にて原発性肺癌または孤立性の転移性肺癌と診断。11 月,胸腔鏡補助下右肺部分切除を施行。切除標本の免疫組織学的所見はcytokeratin 7(-),cytokeratin 20(+),TTF-1(-)でS 状結腸癌の肺転移と診断した。現時点で肺転移切除後6 か月経過し,無再発生存中である。大腸癌術後10 年を超えての肺転移出現は極めてまれであるが,大腸癌切除既往例の肺腫瘤については肺転移の可能性を排除せずに診断確定を進めることが必要と思われる。
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