Re-valuation of X-ray Diagnosis of Sinusitis in Children
1979
小児慢性副鼻腔炎における単純撮影法の診断的価値を再評価することを目的に, 3~14才の小児206例について鼻腔所見とX線所見とを比較検討し次の結果を得た.1) 206例を総括すると, 総合判定から鼻副鼻腔炎と判定されたものは112例 (54.3%) である. 鼻腔所見単独の判定では78例 (37.8%), X線所見単独では102例 (49.5%) で, X線所見からの判定の方が鼻腔所見によるものに比べて総合判定に近い頻度を示した.2) 対象例を幼童期と成童期に分類し比較したが, 8才以下の症例においてもX線診断の意義は大きいと考えられた.3) 148例 (71.8%) は鼻腔所見とX線所見が一致した.4) 所見の不一致は58例 (28.2%) に認められた. 43例は鼻腔所見陰性・X線所見陽性群に属した. 43例中10例は撮影条件の誤りを原因とする誤診例であり, 残る33例は潜伏性副鼻腔炎と考えられた. 15例は鼻腔所見陽性・X線所見陰性群に属した. 15例中5例は撮影条件の誤りを原因とする誤診例と考えられたが, 10例における不一致の原因は不明であった.5) 以上の結果から, 小児慢性副鼻腔炎における単純撮影法の診断的価値は大きいと考えられた.
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