左室自由壁破裂(blow out型)に対し経皮的心肺補助(PCPS)を施行した2症例

1998 
今回我々は,blow out型の左室自由壁破裂に対し,PCPSを装着し心筋縫縮術を行った2症例を経験した。症例1は,66歳男性。前胸部痛を主訴に当院救急外来受診。PTCR後,CCU帰室途中に突然の下顎呼吸,血圧低下が出現した。心臓破裂と診断しPCPS装着後,心筋縫縮術を行った。PCPSは手術終了とともに抜去した。術後,リハビリテーションを終え軽快退院となった。症例2は,73歳女性。他院入院中,AMI疑いにて当院緊急搬入されPTCAおよびSTENT挿入術を施行した。翌日,PTCR施行後,心停止,呼吸停止を来し心臓破裂と診断。PCPS装着後,心筋縫縮術を施行した。術後も低心機能に対しPCPSを継続して使用したが,脳死状態となり循環維持困難となったためPCPSを44時間33分で終了し,その後,死亡となった。しかしながら,2例とも手術に至ったことを考えると,PCPSはblow out型心臓破裂に対し救命の可能性を生ずるために不可欠な補助循環装置であると考えられた。
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