A Case of Ampullary Neuroendocrine Carcinoma

2006 
症例は53歳の男性で, 腹痛を主訴として来院し, 精査にて十二指腸乳頭部に腫瘍を認め, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した. 病理組織学的に腫瘍細胞は小型で細胞質に乏しく核異型が目立ち, 核分裂像が多数見られた. 神経内分泌腫瘍のマーカーであるchromogranin Aが陽性であり, 神経内分泌癌(小細胞癌)と診断した. 術後2か月で多発肝転移を生じ, 肺小細胞癌に準じCDDP/CPT-11による肝動注化学療法を行い, 奏功した. しかし2か月後に再燃した後は非常に急速な経過をたどり術後約13か月で死亡した. 消化管原発の神経内分泌癌はまれな疾患であり予後不良であるとされる. 化学療法については十分な検討はなされていないが, 肺小細胞癌に準じた化学療法は有効な治療の選択肢であると考えられた.
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