Present state of infection control in acupuncture and moxibustion part 2-Questionnaire survey for practicing acupuncturists in the Chubu region-

2010 
【目的】国内の鍼灸臨床における感染防止対策の現状と問題点を明らかにするとともに、 その方策について検討するために、 前年の近畿地方に引き続き、 中部地方の開業鍼灸院を対象としたアンケート調査を行った。 【方法】対象は、 iタウンページに登録された中部地方10県 (愛知県、 静岡県、 長野県、 新潟県、 岐阜県、 三重県、 富山県、 石川県、 福井県、 山梨県) の開業鍼灸院1,000件とした。 アンケート項目は (1) 回答者プロフィール、 (2) 手指衛生、 (3) 施術野の消毒、 (4) 鍼具の滅菌と保管およびディスポーザブル製品、 (5) ディスポーザブル鍼 (以下、 ディスポ鍼) の使用、 (6) 押手、 (7) 感染性廃棄物の処理、 (8) 感染防止対策に対する意識と取り組み及び自己評価、 (9) 感染防止対策および本調査に対する意見と感想、 とした (平成20年11月実施)。 【結果】アンケート回収率は22.2%、 「手洗い時間30秒未満」 31.1%、 「布タオル使用」 67.7%、 「ベースン法による手指消毒」 18.9%、 「50%イソプロピルアルコール使用」 19.8%等であった。 鍼灸における感染症発生の可能性について、 回答者の26.6%が 「非常に低い」、 50.9%が 「低い」 と回答する一方で、 自院の感染防止対策については 「十分である」 と回答したのは27.0%に留まった。 (社) 日本鍼灸師会あるいは (社) 全日本鍼灸学会などの鍼灸関連団体に 「所属している」 は回答者の72.5%であった。 【まとめ】前年の調査と同様に、 ディスポ鍼や紙タオルの使用率の増加など一部の対応は改善する方向に向かっているものの、 不十分な手洗い、 交差感染の怖れのある布タオルの使用やベースン法の実施、 低濃度アルコールの使用など、 感染防止対策上、 適切とは言えない状況が散見された。 これらの結果は、 これまで感染など起こったことがないという施術者の経験、 あるいは今後もないであろうとする施術者の希望的観測に起因すると推察され、 施術者の意識および知識の向上に向けた継続的対策が必要であると考えられた。
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