A feeding trial on non-protein diet with domestic rabbits (Preliminary Paper)

1968 
草類蛋白質の栄養価判定には,従来白鼠による成長試験9),あるいは生物価の測定10)が行なわれていて,まれには豚,牛が用いられている.先に森本9)は牧草類などの蛋白質の栄養価を白鼠による成長試験で測定し,いずれも魚粉,大豆粕に比べて栄養価がかなり劣ることを報告している.また亀高3)は白クローバー生草単食で家兎の成長可能なことを,著者の一人5)は青刈大豆葉単食で成熟家菟の体重維持の可能なことを報告した.一方,緑葉植物茎葉蛋白質のアミノ酸組成はいずれもかなり類似し,その組成より考えて,栄養価も秀れているものと思われる1).この相反した知見に対し,著者の一人6)は青刈大豆通風乾燥葉を用いて,白鼠の成長試験および蛋白質の生物価測定を行なつた結果から,この相違は牧草類などは繊維含量が高く,その蛋白質の消化が白鼠では,反芻動物や家兎に比べて著るしく悪いことに原因があることを明らかにし,その生物価の測定は草食動物,たとえば家兎を用いた方がよいことを結論した.しかるに,従来Thomas-Mitchellの方法による蛋白質の生物価測定が家兎によつて行なわれないのは,その無蛋白質飼育がうまく行なわれないことにある.家兎の無蛋白質飼育の試みは,すでに広瀬2)らによつてなされているが,食下量が少なく,充分満足すべき成果は得られていない.著者らは家兎の嗜好に適した無蛋白質飼料を調製し,正堂な摂取量で,長期飼育を可能にすることを目的として本実験を行ない,一応満足すべき結果を得たので,その概要を報告する.
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