A CASE OF ACUTE INFERIOR MESENTERIC ARTERY OCCULUSION

2002 
症例は82歳男性で,既往歴は慢性腎不全. 2001年3月10日透析終了し帰宅後,心窩部痛が出現した. 3月11日心窩部痛が増強し,嘔吐,発熱したため当院内科に入院した. 3月12日左下腹部痛が出現し,腹部板状硬となった.特発性大腸穿孔または急性腸間膜動脈閉塞症による汎発性腹膜炎の診断で当科に転科し緊急手術となった.手術直前には意識障害,血圧低下を認めた.開腹すると下行結腸から直腸S状部まで壊死を認め,下腸間膜動脈根部の拍動は消失していた.急性下腸間膜動脈閉塞症と診断し結腸左半切除および人工肛門造設術を施行した.術後エンドトキシン吸着療法および持続的血液濾過透析を施行したが,多臓器不全となり3月14日永眠した. 1985年以降では本症の本邦報告例は10例に過ぎなかった.われわれは貴重な1例を経験したので,文献的考察を含め報告する.
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