A Follow-Up Study of Malignancies Detected by Sonographic Survey.

1994 
1986年より1991年まで熊本県厚生連で腹部超音波検診を施行したのべ53,788名の中で悪性腫瘍が49例発見されている。今回これらの症例の追跡調査を行い1超音波検診の意義について考察した。悪性腫瘍49例の内訳は肝細胞癌12例, 転移性肝臓癌11例, 腎細胞癌11例, 胆嚢癌6例, 胃癌3例, その他6例であった。その他には卵巣癌や転移性膵臓癌などが含まれていた。そのうち予後の情報が得られたのは37例であった。最も予後が良好だったのは督細胞癌で2生率100%(7/7) であり最長45か月で経過観察中であった。肝細胞癌では1年生存率85%, 2年生存率33%, 転移性肝臓癌では11例中8例が消化管の悪性腫瘍よりの転移であったが1年生存率44%, 2年生存率37%と予後があまりよくなかった。検診で発見される腎細胞癌は早期であることは報告されており, また腎細胞癌の予後は手術時の進展度に依存するといわれているため予後が良好であったと推測された。また転移性肝臓癌は1年生存率44%, 2年生存率37%とステージが進んでいるため生存率は不良であった。胃癌はリンパ節転移や胃壁の肥厚で発見されており比較的進んだ症例が多かったことかが予後不良の原因と思われた。腹部超音波検診は簡易な方法であり時間も長くはかからない。今回の検討で検診によって発見された癌の患者の生存率は種類によっては有意に高くなっており超音波検診は有効なスクリーニング法であった。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []