Efficacy of a Questionnaire Study for Evaluating Environmental Allergens that Aggravate Atopic Dermatitis.

2001 
アトピー性皮膚炎の発症因子や増悪因子の寄与率を明らかにする目的で,857名のアトピー性皮膚炎患者の生活環境についてアンケート調査を行い,皮疹の重症度判定,スクラッチテスト,血清総IgE検査,抗原特異的IgE検査の結果と比較検討した。スクラッチテストとRAST検査結果は良好な相関関係がみられた。アンケートの回答結果と各検査項目との検討では,就寝時にベッドを使用すると答えた患者,およびアレルギーの症状に季節変化があると答えた患者において皮疹が重症の患者が有意に多く,総IgE値も有意に高いという結果が得られた。さらに,症状に季節変化があると答えた患者群は,RAST検査で,ハウスダスト·ダニ·スギ花粉の陽性率が有意に高値であり,多種の環境抗原に感作されていることを示唆するものと思われた。花粉類,ダニへの感作は,症状の季節的な変化の重要な要因となっている可能性がある。一方,ベッドを使用している患者群においても,ハウスダスト,ダニ,およびスギ花粉などの花粉類への感作率が高いことが示された。アンケート調査はアトピー性皮膚炎の原因·増悪因子の検索において有用な手段であることが明らかになった。とくに,症状の季節的な変化を示す患者群では,植物抗原の関与する可能性が高いことが明らかとなった。
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