Brugada 症候群のリスク評価― 体表面心電図,失神,家族歴,電気生理学的検査

2017 
Brugada 症候群(BrS)は,おもに若年から中年男性において心室細動を発症し,突然死を引き起こす症候群である.診断には,第2~4 肋間でV1 あるいはV2 誘導にtype 1 心電図を認めることが必須である.最近,心電波形に加えて,病歴,家族歴,遺伝子検査の合計点数で診断する上海スコアシステムが発表されたが,その他にもさまざまなものが提唱されている.体表心電図では自然発症のtype 1,fragmented QRS,早期再分極(J 波)の存在が重要である.病歴では不整脈原生失神が重要である.突然死家族歴に関しては,近年懐疑的な報告が多い.電気生理学的検査では不応期が200 ms 未満,および2 連刺激以内で不整脈が誘発された場合がハイリスクとなりうる.しかしこれらの評価法をもってしても,いまだハイリスク群を確実に同定するのは困難であり,今後いっそうの研究が望まれる.
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