Upper Gastrointestinal Bleeding in the Elderly.

1992 
近年高齢化社会を迎えて, 老年者の吐・下血に遭遇する機会が増えている. 今回我々は明らかな吐・下血を主訴に緊急上部内視鏡検査を施行した60歳以上の老年者69例を経験し, 老年者の上部消化管出血例の傾向や問題点など, 文献的考察をふまえ検討した. 内訳は胃潰瘍20例 (29.0%), 食道潰瘍・食道びらん12例 (17.4%), 十二指腸潰瘍9例 (13.0%), 胃癌7例 (10.1%), Mallory-Weiss 症候群6例 (8.7%), 食道・胃静脈瘤6例 (8.7%), 急性出血性胃炎4例 (5.8%), Dieulafoy 潰瘍3例 (4.3%), 慢性膵炎 (Hemosuccus pancreaticus) 及び胃 angiodysplasia よりの出血例各1例 (1.4%) であった. うち輸血が必要だったものは46例 (66.7%), ショックに至ったものは27例 (39.1%) であった. また高齢者においては基礎疾患があり, 消化管出血による急速な全身状態の悪化の為手術不能となる症例も多く, 積極的に内視鏡的止血法を施行し有用であった.
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