珪肺患者に発生したProgressive massive fibrosisの1切除例

2008 
症例は70歳,男性.集団検診で胸部異常陰影を指摘され当科受診となった.胸部CT上,両側肺に多発結節を認め,珪肺の診断で経過観察となった.3年後の胸部CT上,右S2の結節のみ増大を認めた.気管支鏡下擦過細胞診は陰性であったが肺癌を否定できず,胸腔鏡下右上葉部分切除術を施行した.病理診断ではprogressive massive fibrosis(以下PMF)であった.珪肺結節が増大するPMFと肺癌との鑑別は,画像診断では困難なことが多く,他の検査によっても肺癌が否定し得ない場合,胸腔鏡下肺生検を施行し診断を確定する必要がある.
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