S-1投与と孤立性脾転移切除で無再発生存が得られている胃癌術後肝,肺,脾臓転移の1 例

2010 
患者は70 歳,女性。2001年11 月,StageIIIAの進行胃癌に対して幽門側胃切除術を施行。患者希望にて術後補助療法として化学療法は施行しなかった。2002 年5 月にCEAの上昇を認め,8 月のCTにて肝,肺転移を認めた。S-1 100 mg/dayを2 週間投与1 週間休薬,6 週を1 コースとして投与し,2003 年8 月のCTにて肝,肺転移は消失しcomplete response(CR)を得た。CR持続後,S-1 は2 年間投与し終了。その後再発なく経過していたが,2007 年6 月の腹部CT にて脾上極に9 mm 大の腫瘤を指摘されるも経過観察となった。12 月の腹部CT にて15 mm 大と増大傾向であったため,脾転移の診断の下S-1投与を前回と同様のregimenにて再開。いったんは縮小したものの2008 年8 月に11 mm大,12 月には25mm大と増大を来したため,S-1投与を中止した。他の化学療法も考慮したが孤立性脾転移であり,2009 年1 月,脾臓摘出術を施行。その後化学療法を行っていないが,再発病変は指摘されていない。
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