Fossil Energy. Characteristics of N2O Formation/Destruction in Low Temperature Pulverized Coal Combustion.

1994 
石炭燃焼から排出される窒素酸化物の中でとくにN2Oに着目し, 電気加熱式1次元層流石炭燃焼炉を用いて多種類の石炭の低温場における燃焼実験を行った.実験は, 燃焼過程における粒子およびガスを採集・分析して, 石炭中窒素分の放出形態 (HCNおよびNH3) およびそれらの燃焼過程における転換形態を粒子およびガス側の両情報を関連付けながら詳細に検討した.結果として, N2Oは主として揮発分燃焼領域で生成されること, NH3よりもHCNを放出する石炭の方が生成N2O濃度が高くなること, 揮発分燃焼がほぼ完了した後流領域では, NO濃度は緩やかに減少するがN2O濃度は増加する傾向を示すことを明らかにした.この領域でのN2O生成は, ガスおよび粒子中の窒素分析から, NOがチャー中の炭素と反応してNCOになり, これがNOと反応しN2Oになる経路およびNOとチャー中の窒素が反応して生成する経路による.N2Oの転換率は, 燃焼率の増加および高燃料比炭ほど増加する.これは, 粒子周りの温度ならびに燃焼雰囲気の還元性の違いによる.
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