スチレン-n-ブチルビニルピリジニウム-TCNQ共重含体の誘電率
1978
高誘電率で低損失のポリマーを得る新しい試みについて報告した. 高誘電率ポリマーのモデルとして, 電導成分が絶録成分中にミクロに分散した構造を考え, 電子的キャリヤの移動により生じる界面分極により高誘電率化を図ろうとした. このような構造を有するポリマーを得る試みとして, 電導成分がn-ブチル-2-ビニルピリジニウム-テトラシアノキノジメタン (TCNQ), 絶縁成分がスチレンより成る共重合体を合成し, その電気物性を検討した. TCNQ含量が多い共重合体では, 電導成分の絶縁が不完全で, ポリマーは高誘電率 (δr=108) ではあったが, 電導性が高くなった (ρ=104~106Ω・cm). TCNQ含量の低い共重合体では, 電導成分がほぼ絶縁され (ρ=1010Ω・cm), 30Hz~1MHzでの誘電率は10~20と高誘電率となった. しかしながらtanδが7~15%と大きく, 改良すべき問題点として残った.
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