Dialysis-induced hypotensionにおけるhypovolemiaの役割

1987 
以前に開発したhematocrit連続測定装置を用いて血液透析中の循環血液量の変化を連続的に測定し, 突然に発生するdialysis-induced hypotensionと循環血液量変化との関係を調べた. 本研究ではdialysis-induced hypotensionは血液透析開始, 約3時間後に発生した. しかしこの時点は循環血液量が治療中の最低レベルよりも5%以上も多い点であり, 一部の患者においては10%以上も多かった. またdialysis-induced hypotensionの発生時あるいは発生前に循環血液量の急激な減少はなく, また, plasma refilling rateにも変化がなかった. この結果はあまりにも急速なあるいはあまりにも高度な循環血液量の減少を, ついに障害された血圧維持機構では代償しきれなくなってdialysis-induced hypotensionが生じるのではなく, 循環血液量の減少を代償していた血圧維持機構が破綻するためにhypotensionが生じるのであるということを示唆している.
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