An overview of dialysis treatment in Japan (as of Dec. 31, 1999)

2001 
1999年末の日本透析医学会の統計調査は3,231施設を対象に実施され, 3,220施設 (99.66%) から回答が得られた. 1999年末のわが国の慢性透析患者数は197,213人であり, 昨年末に比べて11,891人 (6.4%) の増加であった. 1998年末から1999年末までの1年間の粗死亡率は9.7%であり, 昨年度よりやや上昇した. 透析導入症例の平均年齢は63.4 (±13.9, ±標準偏差) 歳と一層高齢化し, 透析人口全体の平均年齢も60.6 (±13.3) 歳と60歳を越えた. 透析導入症例における原疾患では, 糖尿病性腎症が36.2%と最も多く, 次いで慢性糸球体腎炎が33.6%であった.1999年度は, 逆浸透処理の有無, 透析液エンドトキシン濃度測定の有無, 透析液エンドトキシン濃度, かゆみ, HBs抗原・抗体, HBe抗原・抗体, B型肝炎ワクチン接種の既往, HCV抗体, HCV-RNA, 血清glutamic pyruvic acid transaminase (GPT) 活性, 肝細胞癌・肝硬変の既往, 四肢切断の既往, 脳梗塞の既往, 脳出血の既往, 心筋梗塞の既往, 糖尿病性網膜症・網膜循環障害による失明の有無, 血清総コレステロール濃度, 喫煙本数, 血小板数, 白血球数, C-reactive protein, 身長, body mass index (BMI), 過去1年間の結核の既往, そして血液透析濾過療法の液置換法と置換液量が新たに調査された.逆浸透処理の普及率は93.0%であった. 患者数の多い施設ほどエンドトキシン濃度は低い傾向が認められた. かゆみがなく, かゆみの治療も行っていない患者は56.7%であった. HBs抗原 (-) 抗体 (-) が84.7%, HBs抗原 (+) 抗体 (-) が1.9%, HBs抗原 (-) 抗体 (+) が13.0%であった. B型肝炎ワクチンの接種歴を持つ者は2.3%であった. HCV抗体 (+) は16.1%, HCV-RNA (+) は8.2%であった. 肝硬変合併患者は2.1%, 肝細胞癌合併患者は0.6%であった. 血清総コレステロール濃度の平均は162.84mg/dl, BMIの平均は20.61 (kg/m2) であった.1.4未満のKt/V, 0.9g/kg/day未満または1.5g/kg/day以上のnormalized protein catabolic rate, 低い%クレアチニン産生速度などが血液透析患者の6年間の中期生命予後に対する危険因子であることが, 比例ハザードモデルによる解析により示された.
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