進行結腸癌とhamartomatous polypのadenoma様変化を認めたPeutz-Jeghers症候群の1例

1991 
症例は47歳の男性で, 便潜血陽性を指摘され当科に受診した.幼児期より口唇に色素斑を認め, 25歳時に小腸ポリープによる腸重積のため小腸切除され, Peutz-Jeghers症候群 (以下, P-J症候群) と診断されていた.家族歴では, 母, 兄, 弟, 甥がP-J症候群と考えられた.大腸内視鏡検査を施行したところ, 大腸全体の多発性小ポリープ, 横行結腸と上行結腸に径4cmの有茎性ポリープ, S状結腸にBorrmann 2型様病変を認めた.手術はS状結腸切除術と可能なかぎりのポリペクトミーを行った.組織学的には, S状結腸腫瘍はmucinous carcinomaと診断された.切除ポリープは, すべてhamartomaであったが, 横行結腸, 上行結腸, 直腸のhamartomatous polypにadenomaの混在が認められた.P-J症候群におけるhamartomatous polypに, 異型性変化をとらえた報告例は少なく, その集計を加えて報告する.
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