Acupuncture Stimulation on the Remote Acupuncture Point at BL23 (Report: 3): Effects of BL57, 58 and BL60 Points Acupuncture Stimulation to the Responsiveness on BL23 in Patients with Slight to Mildly Lumbago and in Healthy Volunteers.

【はじめに】第1、2報に引き続き、腎兪の経穴特性と遠道刺としての同一経絡上遠位経穴刺鍼刺激と通電の比較、その意義の解明並びに上行性興奮伝播経路の確認である。【方法】インフォームドコンセントを得た非腰痛者47名、腰痛者59名を対象に、承山・飛陽・崑崙を鍼刺激し、腎兪の応答性の変化を刺激前から刺激後50分間測定した。【結果】1) 鍼刺激前の腎兪応答性は男性群が女性群より有意に低かった。腰痛群では男女に有意差はないが、非腰痛群において有意差が見られた。2) 承山鍼刺激により男性腰痛群・女性非腰痛群で有意な上昇 (p<0.01) が認められた。3) 飛陽鍼刺激では、女性腰痛群のみ有意な上昇 (p<0.05) が認められた。4) 崑崙鍼刺激では、女性腰痛群のみ有意な上昇 (p<0.05) が認められ、男女ともに非腰痛者よりも腰痛者に鍼刺激が奏効した。【結論】腎兪の応答性は、同一経絡上の遠位穴、承山・飛陽・崑崙鍼刺激により腰痛の有無、性差など多様に変化し、先の通電効果より奏効し、その作用機序が異なることを観察した。