A CASE OF POSTERIOR MEDIASTINAL BRONCHOGENIC CYST IN WHICH THE APPROACH FOR SURGICAL TREATMENT WAS DIFFICULT TO SELECT
2011
症例は45歳,男性.平成21年3月上腹部痛を主訴に受診した.腹部ダイナミックCT像上,左横隔膜脚部に接する後縦隔に濃染されない径5cmの腫瘤を認めた.神経原性腫瘍やリンパ嚢胞を疑い同年6月開腹下に摘出術を行った.摘出の際一部開胸となったが,腫瘍と肺との交通はみられなかった.腫瘍は黄白色の粘液を伴う嚢胞であった.病理組織上,嚢胞内面には多列線毛円柱上皮が被覆し,壁には平滑筋や気管支腺と思われる腺組織や軟骨組織がみられ,気管支嚢胞と診断された.気管支嚢胞は先天性の気管,気管支の異常分枝により生じ,肺内や中縦隔に発生することが多い.気管支との交通がある場合には感染症状を呈することもあるが,多くは無症状で経過することが多い.本症例は発生部位より気管支嚢胞との術前診断が困難で,大きさより悪性腫瘍も否定できず,摘出術の適応であったと考えられる.
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