直腸癌局所再発に対して化学放射線療法が奏効した 1 例

2019 
直腸癌根治切除後の局所再発への化学放射線療法(CRT)の位置付けはまだ確立されていない。周囲臓器浸潤のある 直腸癌術後局所再発に対し CRT を施行し,R0 手術を施行できた症例を経験したので報告する。症例は 60 歳台,男性。直腸癌(Rb)に対し腹腔鏡補助下低位前方切除を施行し,術後病理組織学的診断は pT3N0M0,pStage Ⅱであったが,術後 11 か 月に局所再発と診断した。CRT(capecitabine 3,000 mg /日+45 Gy/25 Fr)を施行した後に腹腔鏡補助下腹会陰式直腸切断術を行った。切除標本の病理組織学的検査にて効果判定は Grade 3 であり,pCR および R0 切除を行うことができた。術前 CRT が著効した直腸癌局所再発例を経験した。エビデンスのない治療法ではあるが,R0 切除が困難と考えられる症例に対 する選択肢となる可能性が示唆された。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []