Atypical absence status occurred in a case of congenital muscular dystrophy (Fukuyama type). A trial of therapy by rectal administration of valproate.

福山型先天性筋ジストロフィー症 (FCMD) に合併した非定型欠神発作重延状態を発作-脳波同時記録でとらえ, これにvalproate (VPA) の注腸投与を施行して発作を頓挫し得たので報告した。症例は8歳女児で, てんかん発作は生後11カ月目に初発し, 最近は1～2カ月に1回の頻度で出現し, 時に重延状態となり難治であった。今回われわれはこの重延状態を観察し, 顔面のミオクロニーを伴った非定型欠神発作の重延状態と判断した。またVPAの注腸投与によるてんかん発作重延状態の治療については, 未だごく少数例しか試みられていないが, 薬物動態的には経口投与とほとんど差のないことが確かめられ, 副作用をほとんど伴わず十分な効果を発揮し得るものと考えられた。