Characteristics of Clinical Cases of Pesticide-related Dermatitis over the Past Decade.

1999 
人類をとりまく多数の化学物質は, 農薬による健康障害, 環境ホルモン, 化学物質過敏症, 焼却炉からのダイオキシンの発生など, 深刻な問題を提起している。まさに, 人類の生存そのものが危機に直面しているのである。そのなかにあって, 農薬皮膚炎は直接生命にかかわるものではなく看過されがちであるが, 多数の農民に発症して日常生活の障害になっており, 無視できない課題である。そこで, 1975年から1997年までの23年間に, 佐久総合病院皮膚科を受診した農薬皮膚炎患者380名について, 臨床疫学的検討を行った。とくに, 最近10年間の症例について, 特徴を解明することに重点をおいた。その結果, (1)治療を要するような重症の農薬皮膚炎は減少してきた, (2)ダゾメット・グリホサート・臭化メチルなどの刺激性の強い農薬による化学熱傷型が増加してきた, (3)慢性皮膚炎型・日光皮膚炎型が減少してきた, などの特徴が明らかになった。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []