A Surgically Treated Case of Metastatic Malignant Melanoma of the Duodenum.

1996 
悪性黒色腫の十二指腸転移に対して切除術を行った症例を経験したので報告する.症例は69歳の女性で, 平成5年2月左鼻腔の悪性黒色腫にて局所切除術を受け, 術後化学療法が行われた. 平成6年4月, 臍周囲の腹痛を自覚し本院内科を受診し, 上部および下部消化管検索の結果盲腸癌の診断で当科にて回盲部切除を受けた. 退院後本院通院中腹部不快感, 立ちくらみ, 黒色便を認め, 血液検査の結果貧血を認めた. 9月内視鏡検査にて十二指腸球部に黒色の隆起性病変を認め, 生検の結果悪性黒色腫の転移と診断され入院となる. 検索の結果ほかに転移巣は認めず, 膵頭十二指腸切除, 2群リンパ節郭清を行い, 今永法で再建した. 術後2か月目より補助化学療法を行い現在再発の徴候はない.
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