A mechanism for the rise in plasma β 2 -microglobulin following hemodialysis

1989 
β2-microglobulin (β2-MG) が除去できないダイアライザーでの血液透析後には血中β2-MGが上昇するが, この機序に関してin vitro, in vivoでの検討を行った. 透析患者の顆粒球, 単核球及び血小板に存在するβ2-MG量は各々, 平均2.0, 3.2, 0,2ng/106 cellsで循環血球中に存在するβ2-MG量は約0.17mgであった. 培養単核球を用いたβ2-MGの最大産生量は約0.16mg/5時尚であった. 一方, 透析患者の細胞外液中に存在するβ2-MGは約500mgで, 透析後のβ2-MGの上昇は血球よりの放出や産生増加では説明できないと思われた. 単核球でのβ2-MG産生能を透析前後で比較したが, いずれの透析膜を使用しても差はなかった. また, 透析前後にβ2-MG, ミオグロビン, α1-microlobulinの血中濃度を調べたが, 各々11, 17, 7%増加していた. 次にこれらの低分子蛋白の除水に伴った体液コンパートメント間の移動を調べるために, 組織間液, 血管内液を模擬したin vitro実験を行った. 水の移動に伴い組織間液より血管内液に低分子蛋白は移動し, これらの血管内液中の濃度は細胞外液量の減少に反比例し上昇した. 以上の結果より透析後のβ2-MG上昇は除水に伴う細胞外液の濃縮に起因するものと思われた.
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