アラカシ(Quercus glauca Thunb.)の簡易移植作業に伴う樹液流の変化

2009 
根回しを省略し,剪定量を控えた簡易的な移植方法を採用した場合の樹液流の変化を,アラカシを対象に検討した。樹液流は樹幹の北側と南側の2ヶ所でヒートパルス法により10月下旬から測定した。移植前に比べ,根巻き作業のための根系切断後に23%流速が低下した。また,倒木状態においても樹液流は確認された。南北の向きを反転させて移植を行なった結果,南北間の速度の序列は逆転した。その後,過度の剪定を行なわずに冬季に流れは停止し,翌春に再び樹液流は稼動した。根群調査の結果,新たな根群の発達が確認された。以上の結果から,秋季に強度の剪定作業を伴わずにアラカシの樹冠を北向きに偏した移植を行った場合でも,移植後の活着が良好であることがわかった。
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