Clinical significance of serum C-reactive protein measurements among patients on chronic hemodialysis.

1993 
慢性血液透析患者の急性炎症の指標として, 白血球数, 血沈, CRPの信頼性について検討を加えた. 白血球数は非炎症時と炎症合併時とで差がなく, また血沈は非炎症時にすでに正常値よりも亢進していたが, 炎症の発現によりさらに亢進した. CRP値は非炎症時に非透析患者よりもやや高いもののなお低値にとどまっており, 炎症とともに上昇した (p<0.05). また非炎症時のCRP値は, 慢性糸球体腎炎, 糖尿病性腎症炎, その他の主な基礎疾患の間で差を認めなかった. さらに, 非炎症時には血液透析前後でCRP値に変動はなく, 血液透析期間とCRP値との間にも相関を認めなかった. 使用ダイアライザーで比較するとPMMA膜に比してクプロファン膜で有意に高値を示した (p<0.05) が, その程度は急性炎症の存在をマスクするほどではなかった. また, 炎症症状が存在しない状態でCRP値が高値を示したのは0.6%のみであり, さらに炎症発現早期においてもCRP値は全例が高値を示した. 以上より慢性透析患者の急性炎症の指標として白血球数は適切ではないと判断された. CRP値は透析によりある程度影響を受けるものの, なお低いままで, 炎症とともに変動するので急性炎症の指標として血沈よりも有用と判断された.
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