Regional cerebral blood flow analysis by 133Xe intraarterial injection method. A comparison with cerebral infarction and cerebrovascular dementia

1984 
脳梗塞9例 (脳血管性痴呆4例, 半身麻痺4例, 失語症1例) において133Xe動注法により検討を行った。8例は男性, 女性は1例だった。年齢は38-72歳で, 平均57.6歳だった。脳血管性痴呆は2つの診断基準を設け, ひとつは脳血管障害を有すること, もうひとつは長谷川のスケールで20点以下のものとした。平均脳血流量は, 脳血管性痴呆例がtwo-compartmental analysisの白質部で低値を示す傾向があった。脳内の5領域のうち2領域では統計学上有意差を認めた。これは脳血管性痴呆が, 白質部の障害により出現するという現在の説を支持するものと考えられる。平均脳血流量の局所分布の変動係数は, 脳血管性痴呆例がheight over area法で低値を示した。これは脳血管性痴呆例がばらつきも少なく, 全般的に脳血流が低下していることを示唆していると考えられた。脳血流量と脳血管写所見との比較では, 脳血管写所見の重症度に比例して平均脳血流量は減少傾向を示し, 局所脳血流量もほぼ脳血管写所見と一致する傾向を認めた。
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