Determination of platinum in biological samples by NAA.

1990 
白金化合物であるシスプラチンは,抗悪性しゅよう剤として最近治療に使われてきている.しかし,シスプラチンは,じん臓機能に障害を与える副作用が生じるため,毒性軽減化の機構を明らかにする必要がある.本研究では,生体中における白金の挙動を把握するため,中性子放射化分析により,白金を定量する方法について検討を行った.分析の精度並びに定量下限値を評価するために,シスプラチンを投与したラットの肝臓,じん臓及び全血の凍結乾燥試料を作製した.その結果,測定核種には,199Au(3.15d)を選択し,約1ppmまでの白金を定量できることが分かった.この方法で,シスプラチンを投与したラット中の白金の体内分布を調べたところ,各臓器とも対照ラットより白金が濃縮していた.又,亜セレン酸を同時投与したラットの組織では,シスプラチン単独投与より,更に白金が濃縮していた.
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