高速炉用被覆粒子型燃料の被覆層材特性に関する検討,3; TiNの厚膜蒸着特性,Ti金属の高温ガス窒化特性

2006 
ヘリウムガス冷却高速炉は、実用化戦略調査研究における候補概念の1つと考えられ、設計研究を進めている。そのうち、被覆粒子型燃料炉心については、成立性を左右する要素技術として燃料粒子の被覆層材が挙げられ、TiNが候補の一つとして考えられることから基礎的な試験・評価を実施している。今回の検討では、TiNの厚膜蒸着特性,Ti金属のガス窒化特性に関する基礎試験を行った。厚膜蒸着特性について、PVD(Physical Vapor Deposition), CVD(Chemical Vapor Deposition)の2種類の蒸着法について試験を実施し、いずれの蒸着法とも、実機燃料を想定した100mum程度の厚膜蒸着の形成に向けて可能性があることがわかった。また、TiN厚膜蒸着の代替案として、Ti金属を蒸着し、その後窒化することでTiN層を形成する方法を考案し、高温ガス窒化に関する基礎試験を行った。厚さ100mum程度の試料では、窒化後試料の機械特性に課題があるものの、窒化温度1,200circCtimes処理時間48hでおおむね全面に窒化が進行することがわかった。
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