Degradation of Polyoxymethylene in Aqueous Ammonia Solution

1969 
アンモニア水によるポリオキシメチレンヒドラート(POM-OH)の塩基分解を検討した。まず,アンモニア不存在系ではホルムアルデヒドから生成するギ酸による主鎖の切断反応が起こることを認めた。水,メタノールおよびイソプロピルアルコール中でのアンモニアによる分解では,ポリマーの反応系への膨潤性および反応液の誘電率の両者が影響していると考えられた。アンモニア水中でのPOM-OHの解重合反応は初期ではPOM-OHに関して一次反応とみなされ,全活性化エネルギーは8.2kcal/molであった。しかし反応が進むと一次反応からみかけ上背違する。その原因は発生するホルムアルデヒドとアンモニアが反応してヘキサメチレンテレラミン(HMTA)を生成することによる。反応速度は次式で表わされる。R1=(k0+k1[NH3])[POM-OH],ここにk0およびk1はそれぞれ熱分解および塩基分解のみかけの速度定数でともに重合度項を含んでいる。アンモニア水による分解反応をPOM共重合体の精製処理反応に応用すると熱安定性の優れたポリマーが得られるが,HMTA生成の理論値と1/3のアンモニア濃度以下ではPOMの主鎖切断が起こる。これらの結果からアンモニアによる分解機構について若干の考察を行なった。
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