A Case of Right Paraduodenal Strangulated Hernia Concomitant with Intestinal Malrotation

2008 
傍十二指腸ヘルニアは腸閉塞の原因としてはまれだが, その術前診断は困難で開腹所見にて診断されることが多い. 症例は開腹胆嚢適出術の既往がある65歳の女性で, 心窩部痛と胆汁性嘔吐を主訴に入院した. 腹部CT にて膵頭部の背側に拡張した小腸ガス像を認め, 器質的小腸閉塞を疑い, イレウス管を挿入した. しかし, 症状の改善を認めず, 入院後3日目に緊急手術を施行した. 回腸末端近傍の腸間膜にヘルニア門が存在し, 腹腔側へ嵌入した10cmの回腸が絞扼状態にあり, 残りの小腸係蹄は上行結腸間膜背側の後腹膜に包みこまれ緊満していた. 腹腔内には, Treitz靭帯を認めず, 内ヘルニアを伴う腸回転異常症と診断し, ヘルニア門を大きく開放し, 回盲部・上行結腸を授動することで回腸の絞扼を解除した. 還納後は絞扼回腸の血流が改善したため, 腸切除は回避された. 内ヘルニアを伴う腸回転異常症はまれであるが, 成人の腸閉塞の原因として念頭におく必要がある.
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