両側延髄内側梗塞によるpure motor quadriplegia
1995
片麻痺から四肢麻痺に移行し, MRIにて病巣を確認した両側延髄内側梗塞を報告した.高血圧の既往のある54歳の女性が進行性左片麻痺のため入院した.初診時には左pure motor hemiplegia sparing the faceを呈した.血圧の上昇を是正した後, 右片麻痺が加わり, pure motor quadriplegiaとなった.顔面麻痺, 舌麻痺, 他覚的感覚障害を認めなかった.MRIで延髄上端の両側傍正中部腹側に限局した小梗塞を認めた.血管撮影では椎骨脳底動脈に異常を認めなかった.本例は梗塞巣が延髄の錐体にほぼ限局していたため, 内側毛帯, 舌下神経の障害が軽微であったと考えた.両側の梗塞を生じた原因の一つとして, 降圧により対側の側副血行の破綻を来たしたことが推定された.
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