Evaluation of the Effectiveness of Long-term Maintenance Care of Periodontal Patients

2004 
本研究の目的は歯周炎患者の長期にわたるメインテナンス治療の有効性を評価することである。対象者は歯科衛生士によって10年以上メインテナンス治療を継続中の患者100名 (男性44名, 女性56名), 2,383歯であり口腔清掃状態, Probing Pocket Depth (PPD), 現在歯数を指標に歯周炎進行度別および経時的に評価した。各対象者の初診時の状態を進行度判定基準により3群に分類した。その結果, 軽度歯周炎群5名, 中等度歯周炎群34名, 重度歯周炎群61名であった。各群間で初診時の年齢, プラーク付着状態, 現在歯数に統計学的な有意差は認められなかった。メインテナンス治療中のプラーク付着状態はすべての群で経時的に減少し, メインテナンス治療10年後が最も低かった。またすべての評価時期で各群間に有意差は認められなかった。4mm以上PPD占有率は各群においてメインテナンス期間中に大きな変動はなかった。本研究の対象2,383歯のうち, 歯周炎に起因する歯の喪失は42歯 (1.8%) であった。歯種別の喪失では大臼歯が最も多かった。61%の対象者はメインテナンス治療中に歯を喪失しなかった。喪失歯の過半数は12%の対象者で占めたが, 彼らのプラークコントロールは良好であった。本研究の結果, メインテナンス治療を長期にわたり継続することによって歯周組織の健康を維持し, 歯の喪失を抑制できることが示された。歯周炎では, ほとんどの歯の喪失の原因がほんの少数の者で生じることが指摘された。
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