Carcinoma of the Pancreas Head with Papillaty Growth into the Common Bile Duct. Report of a Case.
1998
症例は閉塞性黄疸で入院した78歳の男性. PTCDとERCとのはさみうち造影で下部胆管に陰影欠損を認め, PTCSで総胆管内に腫瘍血管を伴う乳頭状の腫瘤を認めた. 造影CTでは膵頭部にlow density tumorとその尾側膵管の拡張を認めた. 画像所見からは, 膵頭部癌か下部胆管癌かの判断に苦慮した. 1996年7月9日, 膵頭十二指腸切除術を行った. 切除標本では, 膵頭上部に3.5×3.0cmの白色の腫瘤が存在し, これに連続して総胆管内を乳頭状に進展するとともに, Wirsung管内にも鋳型状に進展していた. 病理組織学的には, 主病巣は中分化型管状腺癌で, 胆管内, 膵管内に進展した部では乳頭腺癌であった. 標本の肉眼所見, 病理所見を総合し, 膵頭部癌が胆管に浸潤し, 胆管内に乳頭状に発育進展したものと判断した. 膵癌の胆管への浸潤様式は周囲からのしめつけや圧排による狭窄を呈することが多く, 本例のような進展様式はまれである.
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