イオン交換分離/誘導結合プラズマ質量分析法による鉄鋼中微量水銀, 鉛, カドミウムの定量
2006
イオン交換分離法を前処理に用いた誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)による鉄鋼材料中極微量水銀の定量について検討した.鉄鋼試料を硝酸で分解した後,1 Mフッ化水素酸を加えて陽イオン交換し,水銀を樹脂に捕集して鉄と分離する.これを6 M塩酸で溶離してICP-MSで定量することにより,鋼中ppbレベルまでの極微量水銀の定量が可能になった.この方法では,水銀と同時にppbレベル以下のカドミウム,鉛も定量でき,鋼材中極微量有害元素評価法として適用できる.空試験値のばらつきから求めた検出下限(空試験値の3 σ)は,水銀で2 ng g-1,鉛は9 ng g-1,カドミウムで0.5 ng g-1であった.
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