A CASE OF GIANT CELL TYPE ANAPLASTIC CARCINOMA OF THE PANCREAS WITH HEMOSUCCUS PANCREATICUS

2007 
症例は32歳女性.心窩部痛を主訴に当院を受診し,血液検査で貧血を認めた.US, CT, MRIで膵体部に腫瘍内出血を伴う径60mm大の多房性嚢胞性腫瘤がみられ,ERCPで主膵管の体部での狭窄,十二指腸乳頭部からの血性膵液の流出を認めた.血管造影では腫瘍濃染像はなく,脾動脈の狭細化と脾静脈の閉塞を認めた.膵管出血を伴う膵癌の診断で膵体尾部切除,脾臓·空腸·門脈合併切除術を施行した.組織学的には腫瘍の大部分に異型巨細胞の浸潤性増殖がみられ退形成性膵管癌(giant cell type)と診断した.また,膵実質内動脈への浸潤および動脈壁の破綻を認め,膵管出血の成因と考えられた.術後は化学療法を行ったが早期に再発をきたし術後14ヶ月で癌死した.退形成性膵管癌は生物学的悪性度が高くその予後は不良である.また,血管浸潤傾向が強く,動脈の破綻により急速に出血する可能性が示唆された.
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