Five cases of endocervical carcinoma diagnosed by polypectomy.

1995 
子宮頸管ポリープの生検で診断された微小浸潤腺癌3例, 浸潤腺癌2例を経験したので臨床病理学的に検討し, 治療方針に対する考察を加えて報告する.症例はいずれも頸管ポリープとして摘出され, 組織学的に浸潤腺癌と診断された. 妊孕性温存が望まれた2例に円錐切除術が行われたが, いずれも後に施行された準広汎子宮摘出術で腺病変の遺残を認めた. ポリープを大きな追加切除で診断した1例では, 準広汎子宮全摘出術後の摘出頸部に遺残病変はみられなかった. ポリープ断端に腺癌病変を認め広汎子宮全摘出術を施行した2例のうち1例には遺残病変はなく, 他の1例にはポリープ断端とは別の微小浸潤腺癌を認めた. ポリープに悪性病変が認められた場合は, 円錐切除診による正確な病変評価が必要とともに, 非連続性病変が存在することを考慮し, 最終的には子宮摘出が必要であることが示唆された.これら5例のうち3例だけが初診時の頸部細胞診で陽性であった. この細胞診による正診率の低さは, 1) 初期腺癌病変の細胞診所見が必ずしも明確にされていないこと, 2) 綿棒などでは細胞が十分に採取されないこと, 3) ポリープ表面から細胞が採取されていない可能性があることしがあげられる.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []