Primary Squamous-cell Carcinoma of the Colon: Report of a Case and Review of the Literature

1985 
われわれは最近上行結腸原発の純粋の扁平上皮癌を経験した.結腸原発の純粋な扁平上皮癌は極めて稀れであり,Schmidtmann(1919)の報告以来著者の調べ得たところでは29例にしかすぎない.症例は37歳女性.右側腹部痛および腫瘤を主訴とし,右卵巣腫瘍の診断にて手術を行ったところ上行結腸から発生した腫瘍であり,姑息的右半結腸切除を施行した.組織診断では腺管形成,粘液の分泌等を認めず,明らかなる角化傾向を有する未分化扁平上皮癌であった.手術10カ月後に局所再発をきたし,これに対して放射線療法(総照射量6,400rad)を施行したところ著明な腫瘍の縮小が得られたが,17カ月後に肝転移が明らかとなり死亡した.なお全経過を通じてCEA値は正常範囲であった.大腸における扁平上皮癌は腺癌に比べて極めて予後不良であり,種々の治療も奏効しないことが多いのであるが,本例では放射線療法が少なからず効果を示し補助療法として有意義であると思われた.
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