Effect of Dietary Nitrate on the Feed Digestibility in Ruminants

1974 
反芻動物の飼料消化率および第一胃内微生物によるセルロース分解能におよぼす硝酸塩の影響を知るため,めん羊を用いて消化試験および窒素の出納試験,さらに牛の第一胃内微生物を用いて in vitroでのセルロース分解能測定試験を行なった.栄養水準を変えた基礎飼料に体重の約0.05%の硝酸カリウムを添加し,めん羊に給与したところ,めん羊の見かけの消化率は乾物で2.6~7.6%,また粗たん白質で6.2~9.6%も高くなった.しかし硝酸塩添加期には尿中への窒素の排泄量が増加し,摂取された窒素の利用性は,硝酸塩添加によってとくによくなるということはなかった.その他の成の見かけの消化率も硝酸塩の添加によって,とくに悪影響をうけることはなかった.in vitroの条件下では,第一胃内微生物による24時間培養によるセルロース分解率は,硝酸態窒素8ppm以上で低下の傾向がみられ,さらに17ppm以上では著しい低下がみられた.その場合,培養液中の第一胃内細菌の濃度により硝酸塩がセルロース分解率に及ぼす影響は異なり,その濃度が高いときには分解率の低下の程度が少なかった.さらに亜硝酸塩を添加して同様の実験を行なったところ,培養液中の亜硝酸態窒素濃度が5ppm以上でセルロース分解率は明らかに抑制された.
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