A Case of Ileus associated with True Enterolith

2011 
症例は79歳の男性で,平成10年腹部膨満感を主訴に他院を受診した.下部消化管内視鏡検査で回腸末端に腸石を認め,内視鏡的に摘出が試みられたが摘出できず経過観察されていた.その後もしばしば腸閉塞をくり返し,平成20年1月腹痛・腹部膨満感を主訴に当院を受診した.CTにて回腸終末部付近に腸石を認め,それより口側の腸管の拡張を認めた.腸石による腸閉塞と診断し,下部消化管内視鏡による摘出を試みたが困難であった.高齢で慢性閉塞性肺疾患を併存していたが,全身麻酔下に4cmの小開腹で回腸切開による腸石摘出術を行った.腸石は1個で,直径40mm主成分はシュウ酸カルシウムで真性腸石であった.術後経過は良好で第16日目に退院した.真性腸石によるイレウスは保存的治療で軽快するものは少なく,穿孔のリスクもあるので,診断がつき次第治療を行うべきである.自験例では小切開の開腹・腸切開によって低侵襲かつ安全に腸石を摘出しえた.
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