1-アミノ-2-ナフトール-4-スルホン酸酸化生成物のテンサンメトリー波を用いる微量亜硝酸イオンの定量

1978 
1-アミノ-2-ナフトール-4-スルホン酸(ANS)はpH4では溶存酸素による酸化はほとんど無視できるが,微量の亜硝酸イオンの共存により急速に酸化され,生成する酸化生成物が+0.02Vvs.SCE(pH2.0)に非常に感度の高いテンサンメトリー波を示すので,0.03~0.3μg/mlの亜硝酸イオンの定量に応用した。ANSの酸化生成物の交流波は電気毛管曲線,交流波高の温度依存性,交流波に対応して現われる小さな直流波が濃度依存性を示さないことなどから,酸化生成物の吸着に基づくテンサンメトリー波であることが明らかになった。他方,酸化生成物のIRスペクトル,NMRスペクトル,元素分析などの測定結果からアミノ基を含むナフトキノン構造の酸化物を生成し吸着活性になったものと予想した。0.03~0.3μg/ml濃度の亜硝酸イオンを0.025mol/lフタル酸水素カリウムー過塩素酸緩衝溶液中(pH2.0)で2×10-4mol/lANSを加え,50℃で40分間静置したのちに得られる交流ポーラログラムから精度よく定量することができた。共存イオンの検討の結果,Griess-Romijin試薬法で妨害となるAl(III),Bi(III),Cu(II),CIO4-,NH4+およびアミノ酸,デンプン,アルコール類などの妨害が少なかった。
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