A Case of Unilateral Lung Edema After Treatment of Pulmonary Adenocarcinoma
2005
背景. HRCT (high resolution computed tomography) の普及に伴い, GGA (ground-glass attenuation) を呈する疾患は多種多様であることが明らかになってきた. 今回, 肺癌術後の対側肺にGGAが生じ, 各種GGAを呈する疾患との鑑別を要した一側肺浮腫の1例を経験したので報告する. 症例. 70歳男性. コントロール不良の糖尿病あり. 1994年に左肺腺癌にて上葉切除 (p-Stage IIIA), 縦隔照射歴あり. 2003年6月, 定期検査の胸部X線にて異常陰影を指摘され, 胸部CTにて, 肺門部を中心とした右中下葉に広範なGGAの出現を認めた. 各種培養・血液検査所見及び経気管支肺生検などの精査では細気管支肺胞上皮癌, 感染性肺疾患, 間質性肺炎, 肺胞蛋白症は否定的であった. 5 kgの体重増加と超音波検査にて下大静脈の拡張及びうっ血肝を認めた. フロセミド内服開始後, 約1ヶ月でGGAは消失した. 結論. 本症例は臨床経過, HRCT画像所見, 病理所見より水分摂取過多によるうっ血が, CT上片側性に限局したGGAを呈したと考えられた. その原因として肺切除による肺血管床減少や術後縦隔照射によるリンパ還流異常, さらに糖尿病による微小血管の透過性亢進などが考えられる. 肺癌治療後に生じた一側性のGGAの鑑別には, 肺浮腫も念頭に置くべきである.
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