Primary Tracheal Tumors in National Sanatoria.

1995 
1987年から1991年の国立療養所肺癌研究会参加32施設における原発性気管腫瘍の臨床的実体を調査した.症例数は, 腺様嚢胞癌5, 扁平上皮癌3, 小細胞癌2, 筋上皮腫1, 良性腫瘍2で, 同期間に経験した肺癌100例に対する気管悪性腫瘍の比は約0.1であった.受診から確診までに要した期間は1週間以内が6例で最多であった.1週間以上の期間を要した症例中悪性腫瘍は5例で, 5例中遺残なく切除し得た症例はなく, うち2例が死亡した.確診前診断は7例が気管支喘息とされており, また気管外発育を呈する症例では腫瘍が増大しても症状や検査所見が現れにくく診断の遅れが推察された.気管腫瘍は頻度も稀で見逃しやすい疾患だが, 治療や予後を大きく左右することから, 早期診断が重要である.特に難治性の喘息症状の患者においては, 画像診断上気道所見に注意すべきことはもとより, 喀痰細胞診, 気管支鏡検査は試みるべき有用な検査であると考える.
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