A CASE OF ILEORECTAL FISTULA TWO YEARS AFTER OPERATION OF PERFORATED RECTAL CANCER

2006 
症例は72歳,男性.平成14年12月に直腸癌穿孔にて直腸切除術(Hartmann手術)を施行し,平成16年10月に頻回の下痢を主訴に来院した.自然肛門から造影剤を注入すると直腸断端から回腸末端より約20cm口側の回腸に流入した.直腸内視鏡では肛門縁から15cm口側の直腸断端に瘻孔を認めた.局所再発による直腸断端回腸瘻の診断にて平成16年10月に開腹手術を行った.直腸断端と回腸が一塊となっており,瘻孔部前後の回腸を切除,これを端々吻合し,直腸断端を肛門側に追加切除した. S状結腸は直腸断端に吻合し,人工肛門を閉鎖した.切除標本では癒着部に瘻孔を認め,病理組織学的検索で瘻孔周囲に中分化腺癌を認めた.直腸癌の再発により直腸回腸瘻が発生し,摘出しえた報告は他にないためここに報告する.
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