Two Cases of Arytenoid Dislocation Following Endotracheal Intubation

2002 
全身麻酔後に披裂軟骨脱臼をきたした症例を短期間に2例経験した.第1例は術前合併症のない53歳男性の鼓室形成術で,挿管は容易であった.術後嗄声が続き,CTと喉頭ファイバースコピーで左披裂軟骨内側脱臼と診断した.術後16病日に直達鏡下に整復術を施行した.2年後同患者に再度全身麻酔を施行したが,披裂軟骨脱臼は完治しており,術後再発もなかった.第2例はうつ病と高血圧を合併した69歳女性の開腹術で,挿管困難はなかった.術後5病日に左披裂軟骨内側脱臼と診断され,14病日に整復術を施行したが,嗄声は全快しなかった.両症例とも挿管したのは同一の研修医であったが,挿管手技に問題はなかった.
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