GC/MS (SIM)による食品中のフタル酸エステル類11種及びアジピン酸ジ (2-エチルヘキシル) の同時分析

2000 
各種食品試料中のフタル酸エステル類 (PhE) 11種及びアジピン酸ジ(2-エチルヘキシル) (DEHA) を同時に定量する方法を検討した. 試料50gをアセトン, 次いで酢酸エチル/n-ヘキサン (1 : 2) 混液で抽出し, アセトニトリル/n-ヘキサン分配及びフロリジルカラムによって精製し, GC/MS (SIM)で定量した. 実験操作過程で混入するPhEによる操作ブランク値の低減化を図った結果, その値はフタル酸ジ(2-エチルヘキシル) (DEHP) が4.3~12.1ng/g相当, フタル酸ジn-ブチルが不検出 ~9.2ng/g相当になった. 市販弁当, ばれいしょ, 精白米, バターへの12化合物の添加回収率は55.9~107.3%であった. 9種23検体の市販食品を分析した結果, 弁当から54~272ng/g, バターから324~1,008ng/gのDEHPが検出された. DEHP以外のPhE及びDEHAも検出される場合があった.
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